特集 気管支喘息の研究 アップデート
I.気管支喘息の分子病態
出原賢治
1
,
鈴木章一
2
,
有馬和彦
3
,
稲光正子
2
,
山本健一
2
,
増岡美穂
2
,
太田昭一郎
4
Kenji Izuhara
1
,
Shoichi Suzuki
2
,
Kazuhiko Arima
3
,
Masako Inamitsu
2
,
Kenichi Yamamoto
2
,
Miho Masuoka
2
,
Shoichiro Ohta
4
1佐賀大学医学部分子生命科学講座分子医化学分野 教授
2佐賀大学医学部分子生命科学講座分子医化学分野
3佐賀大学医学部分子生命科学講座分子医化学分野 講師
4佐賀大学医学部臨床検査医学講座特任講師
pp.958-964
発行日 2013年6月15日
Published Date 2013/6/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201307014
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アレルギー性炎症の主体が2型免疫反応であることはよく知られている。しかし,この10年ほどの間に新たなT細胞サブセットが見つけられ,それぞれのアレルギー性炎症への関与が明らかとなった。また,これまで傍観者的立場として捉えられていた上皮細胞が,外界からの刺激に反応して積極的に炎症反応に関与していることが明らかとなった。さらに,好塩基球やgroup 2 innate lymphoid cellsなどの新たな自然免疫細胞を介した免疫反応の役割も最近注目されている。これらにより,喘息患者の多様性がより理解されるようになると期待されている。