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綜説
新しい前立腺癌のバイオマーカー
New biomarkers for prostate cancer
斎藤 誠一
1
,
頴川 晋
2
,
伊藤 明宏
1
,
荒井 陽一
1
Seiichi Saito
1
,
Shin Egawa
2
,
Akihiro Ito
1
,
Yoichi Arai
1
1東北大学大学院医学系研究科泌尿器科学分野
2東京慈恵会医科大学泌尿器科
キーワード:
前立腺癌
,
バイオマーカー
Keyword:
前立腺癌
,
バイオマーカー
pp.977-989
発行日 2005年12月20日
Published Date 2005/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413100426
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要旨:PSAは,現在前立腺癌の早期発見・早期診断に有用なマーカーであるが,特異性の問題や悪性度を反映しないことから新たなマーカーが必要とされている。加えて最近,スクリーニングとして最も大切な感度自体にも問題が提起されてきた。新しいマーカーは,マイクロアレイ,プロテオミクスの戦略を用いて,良性組織と発現に相違のあるものが報告されている。血清マーカーでは,現時点でPSAを超えるものは出現していないが,SELDI-TOF-MSによる血清蛋白プロファイリングやPSAの糖鎖変化は有望である。組織マーカーでは,AMACRが診断精度の向上に有用であり,前立腺全摘術後の予後予測にはPin-1,EZH2,PSCA,MUC1,AZGP1が有望である。最新のバイオマーカーのうち,EPCAおよびRM2抗原も今後の展開が期待される。
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