特集 季節性アレルギー性鼻炎と周辺疾患
Ⅳ.鼻噴霧用ステロイド薬の初期療法に関して
増山敬祐
1
,
松岡 伴和
2
Keisuke Masuyama
1
,
Tomokazu Matsuoka
2
1山梨大学大学院総合研究部医学域臨床医学系耳鼻咽喉科・頭頸部外科教授
2山梨大学大学院総合研究部医学域臨床医学系耳鼻咽喉科・頭頸部外科講師
pp.44-49
発行日 2015年12月15日
Published Date 2015/12/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201601044
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花粉症では,花粉の飛散開始とともにアレルギー炎症が進行し,鼻粘膜には好酸球などの炎症細胞が浸潤する。抗炎症効果に優れた鼻噴霧用ステロイド薬を花粉飛散の初期から投与しておくことで,飛散ピーク時の症状が緩和されることがわかった。また,抗ヒスタミン薬を用いた初期療法との比較においても,症状の抑制効果は優れていることが明らかとなった。そして,2016年版鼻アレルギー診療ガイドラインでは,花粉症の初期療法薬の選択肢として鼻噴霧用ステロイド薬が登場する予定となっている。