特集 スギ・ヒノキ花粉症
V.鼻噴霧用ステロイド薬の有用性
増山敬祐
1
Keisuke Masuyama
1
1山梨大学大学院医学工学総合研究部耳鼻咽喉科・頭頸部外科教授
pp.56-63
発行日 2013年12月15日
Published Date 2013/12/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201401056
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鼻噴霧用ステロイド薬の作用機序は抗炎症作用である。また局所療法の最大の利点は炎症細胞のみならず構成細胞に対する作用も期待できる事である。ステロイド薬の効果を最大限引き出すためには,早期からの使用が望ましく花粉症では初期療法薬としての位置づけが必要である。さらに最近の1日1回の鼻噴霧用ステロイド薬は副作用もほとんどなく安全に使用できる薬剤である。ただし,鼻噴霧用ステロイド薬の特徴,使い方などについて十分な説明をすることで,アドヒアランスの向上が期待でき,薬剤の利点を最大限引き出す事が可能となる。