特集 季節性アレルギー性鼻炎と周辺疾患
Ⅱ.抗ヒスタミン薬の効果 耳鼻咽喉科から
黒野祐一
1
Yuichi Kurono
1
1鹿児島大学大学院医歯学総合研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科学教授
pp.30-35
発行日 2015年12月15日
Published Date 2015/12/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201601030
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現在日常診療に広く使用されているのは後期の第2世代抗ヒスタミン薬で,鎮静作用が非常に少なく,非鎮静性抗ヒスタミン薬と呼ばれる。本薬剤はヒスタミンによってもたらされるくしゃみ,水様性鼻漏に有効で,初期の第2世代抗ヒスタミン薬と比較して鼻閉に対する効果がやや優れ,速効性があり,効果がより長く持続する。軽症から重症・最重症まで使用でき,初期療法薬としても有用性が高い。本薬剤の選択に際しては,患者の病態を正しく診断し,各薬剤の薬物動態を理解し,個々の患者のライフスタイルに配慮することが重要である。