特集 色々なアレルギー疾患における最近の進歩
II.小児科 1.食物アレルギーの発症予防は可能か
石川良子
1
,
松本健治
2
1国立成育医療研究センター研究所免疫アレルギー研究部/昭和大学医学部小児科学講座
2国立成育医療研究センター研究所免疫アレルギー研究部 部長
pp.1545-1551
発行日 2015年10月15日
Published Date 2015/10/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201511053
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
アレルギー疾患の発症予防に関する疫学調査や介入研究は多数報告があったが,有効な策は得られていなかった。しかし2008年にLackが提唱したアレルゲン二重曝露仮説や2015年のピーナツアレルギー予防に関するLEAPスタディの結果から,実現可能なアプローチの方法が少し見えてきた。今後,臨床応用可能な策として,腸内細菌叢全体へのアプローチ,適切な離乳食の進め方,皮膚の状態を良好に保つためのスキンケアや湿疹への早期介入等があげられる。