特集 色々なアレルギー疾患における最近の進歩
I.内 科 3.遺伝子組換え米によるアレルギー治療
高岩 文雄
1
1農業生物資源研究所・遺伝子組換え研究センター・研究専門員
pp.1536-1544
発行日 2015年10月15日
Published Date 2015/10/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201511044
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花粉症等のI型アレルギーの抗原特異的免疫療法に用いる抗原として,遺伝子組換えの手法によりIgE結合活性を失わせ,免疫原性を保持した安全性を高めた改変抗原を種子中に発現させた遺伝子組換え米の開発が進んでいる。種子のタンパク質顆粒に集積させることで,消化酵素耐性が高まり大量に目的抗原が蓄積されることから,精製することなく経口投与が可能になる。モデル動物への経口投与で免疫寛容が誘導され,臨床症状の改善が見られた。