特集 アレルギー性結膜疾患 アップデート
VII.ディーゼル因子の影響
藤島浩
1
Hiroshi Fujishima
1
1鶴見大学歯学部附属病院眼科教授
pp.698-702
発行日 2015年4月15日
Published Date 2015/4/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201505062
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アレルギー性結膜炎発症要因に環境因子があるが,その1つとしてディーゼル因子に注目して検討した結果を紹介する。培養結膜上皮にディーゼル因子を6時間作用させると,ICAM-1,IL-6,IL-8といった炎症起因物質が上皮に発現し,培養液中に産生されていた。このことから,ディーゼル因子が上皮に炎症を起こすことが分かった。そこに抗原などが飛来すると,アレルギー素因のある患者はアレルギー性結膜炎が発症され易い局所環境となっていて,アレルギー性結膜炎がより高頻度または強度に発症することが示唆された。