特集 アナフィラキシス
VII.昆虫および動物によるアナフィラキシー
平田博国
1
,
石井芳樹
2
Hirokuni Hirata
1
,
Yoshiki Ishii
2
1獨協医科大学呼吸器・アレルギー内科 講師
2獨協医科大学呼吸器・アレルギー内科 教授
pp.1164-1175
発行日 2013年7月15日
Published Date 2013/7/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201308064
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我が国において,昆虫によるアナフィラキシーの報告として,ハチや蟻刺咬傷によるものが殆どである。中でもハチ刺傷による死亡者は,毎年20名前後であり,極めて重要視されている。一方,昆虫以外の動物(哺乳類,魚貝類,甲殻類,軟体類,寄生虫類,節足動物,有刺動物など)によるアナフィラキシーの報告は,〈1〉 経口によるもの,〈2〉 接触・咬傷によるもの,〈3〉 経口または接触・咬傷の両者で起こるものなど,様々な報告がみられる。 本稿では,昆虫によるアナフィラキシーとして,ハチアレルギーにおける最近の知見を中心に述べるとする。また,我が国の動物によるアナフィラキシーについての報告をまとめてみた。