特集 アレルギー性結膜疾患 アップデート
VIII.黄砂(PM2.5)の影響
内尾英一
1
Eiichi Uchio
1
1福岡大学医学部眼科教授
pp.704-708
発行日 2015年4月15日
Published Date 2015/4/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201505068
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黄砂はアジア大陸の砂漠地帯から砂塵に由来するもので,喘息や皮膚炎との関連が調べられたが,その関連は単独では少なく,金属成分との重複した作用が示唆されている。眼科的にはアレルギー性結膜炎や春季カタルの受診率増加と黄砂との関連が報告されている。最近眼表面の洗浄液から黄砂を検出しており,実際にアレルギー性結膜炎との関連が濃厚になっている。PM2.5は黄砂よりも小型の浮遊粒子で眼疾患との関連は今後の課題であるが,疫学的にはその関与が示唆されている。