特集 アレルギーとエピジェネティクス
II.各 論 2.胎内環境・出生後の環境とエピジェネティクス
五十嵐勝秀
1
,
大塚まき
2
Katsuhide Igarashi
1
,
Maky Otsuka
2
1星薬科大学先端生命科学研究所・先端生命科学研究センター(L-StaR) 副センター長
2星薬科大学先端生命科学研究所・先端生命科学研究センター(L-StaR)
pp.1874-1882
発行日 2014年11月15日
Published Date 2014/11/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201412046
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エピジェネティック制御は遺伝子配列を変えずに読み取り可能な遺伝子セットを規定することで細胞の多様性の基盤を作り,臓器形成の基礎となる仕組みである。同時に,出生後の成熟過程において受ける環境に応じ,様々な生体機能をチューニングすることにも関わる。エピジェネティック制御の最も重要な特徴は可逆性であり,そのメカニズムが解明されれば優れた治療標的となるため注目を集めている。様々な疾患における,胎内環境・出生後の環境とエピジェネティクスの関わりが明らかにされつつある。