特集 アレルギーとエピジェネティクス
II.各 論 3.喘息とエピジェネティクス
滝沢琢己
1
Takumi Takizawa
1
1群馬大学大学院医学系研究科小児科学分野准教授
pp.1884-1890
発行日 2014年11月15日
Published Date 2014/11/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201412056
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気管支喘息の発症には,局所の脆弱性に加えて,免疫が大きく関与している。気管支喘息の病態に関与するTヘルパー細胞は,ナイーブCD4陽性T細胞より分化するが,その分化過程ではエピジェネティクスが重要な役割を果たしている。マウスモデルにかぎらず,ヒトの気管支喘息におけるエピジェネティクスの変動が報告され始めている。しかし,まだ診断や新規病態解明に寄与するような検討は少なく,今後のさらなる研究が待たれる。