特集 最近の大気汚染とアレルギー疾患
II.環境汚染とアレルギー 2.PM2.5とアレルギー
小田嶋博
1
Hiroshi Odajima
1
1国立病院機構福岡病院副院長
pp.1492-1501
発行日 2014年9月15日
Published Date 2014/9/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201410038
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大気中の浮遊粒子状物質の中で径が2.5μm以下のものをPM2.5と称する。日本では近年,浮遊粒子状物質濃度は低下傾向にあり,この2~3年は環境基準に近い値を達成している。2013年の春から初夏にかけて,一時的に濃度の高い日があり,健康影響が問題となった。過去には,日本でも濃度の高い時には喘息の低年齢児において発作との関連がみられたが,少なくとも最近の濃度であれば大きな問題はないと考えられる。しかし,今後環境基準をはるかに超えるような高い濃度の場合には,気管支喘息など気道が過敏な低年齢児の場合には注意して対応することが必要となるかもしれない。