連載 アレルギー検査法(19)
I .検査の実際 in vivo 3.上気道検査 ④ 花粉曝露室での誘発反応
橋口一弘
1
Kazuhiro Hashiguchi
1
1ふたばクリニック院長
pp.1120-1127
発行日 2014年6月15日
Published Date 2014/6/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201407092
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鼻誘発反応はアレルギー性鼻炎の抗原検索・診断に必須の検査法である。本邦では奥田が開発したペーパーディスク法による誘発反応が施行されている。しかし市販されている抗原ディスクはハウスダストとブタクサ花粉しかないことや耳鼻咽喉科の診療手技が必要とされるため,一般臨床では比較的敬遠されている。抗原曝露室は,日常生活と類似した条件下で一度に多人数の鼻誘発反応が観察できる方法である。人工的な抗原曝露であるが自然環境下における症状発現に近い。しかし施設が特殊であり,曝露室内ではスギ花粉(施設によりヒノキ花粉も可能)しか曝露できないことが問題点である。