特集 スギ・ヒノキ花粉症
IX.曝露室研究からわかったこと
橋口一弘
1
Kazuhiro Hashiguchi
1
1ふたばクリニック院長
pp.86-92
発行日 2013年12月15日
Published Date 2013/12/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201401086
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花粉曝露室で様々な臨床研究が行われてきているが,これまでの試験ではアナフィラキシーショックなどの副反応の発生がなく,安全である。曝露室入室中に発現する症状だけでなく,退室後やそれ以降の症状にも注目されてきている。曝露室退室後の症状は,曝露室内での症状より増悪する。また花粉を連日曝露すると,徐々に症状が重くなることが認められ,自然環境下の花粉症状を再現できる可能性がある。最近では曝露室の結果から薬剤の適応追加の承認や新規薬剤の第2相用量設定に曝露室を利用することが認められてきている。