特集 職業性アレルギー疾患診療ガイドライン発刊について
I.気管支喘息 1.分類・疫学・診断
久田剛志
1
Takeshi Hisada
1
1群馬大学大学院医学系研究科病態制御内科学呼吸器・アレルギー内科講師
pp.762-767
発行日 2014年4月15日
Published Date 2014/4/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201405012
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職業性喘息は,主にIgEが関与する従来の感作物質誘発職業性喘息と,職場で刺激性の物質を一度に大量に吸入したために感作期間がなく発症する刺激物質誘発職業性喘息に分類される。近年,産業の発展に伴って職業性アレルギー惹起物質は多種にわたり,原因物質として低分子化学物質が多くなってきている。診断には問診が最も重要である。職業性アレルギーの存在を常に念頭に置き,症状の出現と消退,作業との関連を確認する。近年は,新しい手法により遺伝背景についての研究も進み,予防の観点からも今後の研究成果が期待されている。