特集 喘息の周辺疾患
III.COPD ~喘息合併オーバーラップ症候群を含めて~
田中裕士
1
,
加藤冠
2
Hiroshi Tanaka
1
,
Kan Kato
2
1NPO法人札幌せき・ぜんそく・アレルギーセンター/医療法人社団潮陵会 医大前南4条内科
2NPO法人札幌せき・ぜんそく・アレルギーセンター/医療法人社団潮陵会 医大前南4条内科/東京健生病院副院長
pp.610-617
発行日 2014年3月15日
Published Date 2014/3/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201404028
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高齢者では,COPDに喘息を合併する例が20~40%程度存在し,オーバーラップ症候群と呼ばれているが,1つの病気としてのidentityはまだ確立したものでなく,診断基準や予後についての詳細は明らかになっていない。これまでは,喘息とCOPDとは分けて考えて治療するのが主流であったが,最近は両者の融合した治療を行っていかなければならない場合がある。オーバーラップを意識した治験はないが,治療には吸入配合薬,吸入長時間作用性抗コリン薬,吸入長時間作用性β2刺激薬,テオフィリン製剤などを組み合わせて行う。