特集 喘息の周辺疾患
IV.気管支拡張症(ABPA/ABPMも含む)
谷本英則
1
,
谷口正実
2
Hidenori Tanimoto
1
,
Masami Taniguchi
2
1国立病院機構相模原病院臨床研究センター
2国立病院機構相模原病院臨床研究センター 部長
pp.618-626
発行日 2014年3月15日
Published Date 2014/3/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201404036
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気管支拡張症とは気道の感染や炎症を反復し,限局性またはびまん性の不可逆的な気管支の拡張を来たす疾患の症候群である。気管支拡張症と気管支喘息は時に合併する。治療はマクロライドの少量長期投与を中心に,気道クリアランスの向上を目的とする。 ABPA/ABPMは成人喘息の1~2%に認め,繰り返す上肺野主体の浸潤影と中枢性の気管支拡張を特徴とする。原因としてはAspergillus fumigatusが大多数を占める。増悪期の治療の中心はステロイドの全身投与であるが,進行に伴い気道の不可逆的な破壊を来たすため早期診断からの積極的な介入が必要である。