連載 記憶に残る症例(4)
D-psicoseによる蕁麻疹
西岡清
1
Kiyoshi Nishioka
1
1東京医科歯科大学名誉教授
pp.174-177
発行日 2013年12月15日
Published Date 2013/12/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201401174
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30歳男性に生じた慢性蕁麻疹の原因として,食品加工時にできる微量の副産物であるD-psicoseを同定した。D-psicoseは,糖の焦げた部分やブラウンシュガーの茶色の部分に相当し,加熱などの調理によって異性体化した糖であった。患者血清とD-psicoseにより,白血球からのヒスタミン遊離がみられた。