総説
新しい喘息治療配合剤 -フルチカゾンフランカルボン酸エステル/ビランテロール(レルベア®エリプタ®)
大田健
1
,
向井功
2
Ken Ohta
1
,
Isao Mukai
2
1国立病院機構東京病院
2グラクソ・スミスクライン株式会社 開発本部 MA呼吸器部
pp.161-172
発行日 2013年12月15日
Published Date 2013/12/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201401161
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
喘息の第一選択薬は吸入ステロイド薬(ICS)であり,必要に応じて気管支拡張薬が併用される。フルチカゾンフランカルボン酸エステル(FF)/ビランテロール(VI)配合剤は,新しい吸入器(エリプタ®)を用いた初めての1日1吸入のICS/長時間作用性吸入β2刺激薬(LABA)配合剤であり,日本人を含む臨床試験によりその有用性が検証されている。FF/VI 100/25μgおよび200/25μgの2用量があり,FF/VI 100/25μg 1日1回の臨床効果は既存のICS/LABA配合剤であるフルチカゾンプロピオン酸エステル(FP)/サルメテロール(SLM)配合剤(FP/SLM)250/50μg 1日2回と同程度であることが確認されている。本邦で実施された長期投与試験では,日本人に対する安全性が確認されている。 FF/VIはその使用が簡便であることから,アドヒアランスや喘息コントロールを改善させ得る可能性があり,実医療下で高い効果が期待できる薬剤である,と考えられる。