特集 スギ・ヒノキ花粉症
X.スギ花粉症免疫療法の治療効果に連動したバイオマーカー
神沼修
1
,
渡邊伸昌
1
,
後藤穣
2
,
中谷明弘
3
,
廣井隆親
4
Osamu Kaminuma
1
,
Nobumasa Watanabe
1
,
Minoru Gotoh
2
,
Akihiro Nakaya
3
,
Takachika Hiroi
4
1(公財)東京都医学総合研究所ゲノム医科学研究分野花粉症プロジェクト
2日本医科大学耳鼻咽喉科准教授/日本医科大学多摩永山病院部長
3新潟大学研究推進機構超域学術院パーソナルゲノム医学准教授
4(公財)東京都医学総合研究所ゲノム医科学研究分野花粉症プロジェクト プロジェクトリーダー
pp.94-101
発行日 2013年12月15日
Published Date 2013/12/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201401094
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スギ花粉症の舌下免疫療法(sublingual immunotherapy:SLIT)は,その有効性がきわめて高く根治も望める一方で,約3~4割の患者には数年間に渡る治療を行っても効果が得られない。そこで,治療応答性に関与するバイオマーカーを見出しこの免疫療に向かない患者を早期に救済する必要がある。本稿では,花粉症病態を反映するバイオマーカーについての研究動向の紹介に加え,アレルゲン免疫療法をはじめとした花粉症治療の効果に関わるバイオマーカーについて,我々の研究成果の一端も紹介しながら解説する。