特集 小児気管支喘息の難治化要因とその対策
V.成人期に持ち越した喘息は難治か 1.小児科医からみると
松井猛彦
1
Takehiko Matsui
1
1公益社団法人地域医療振興協会 村立東海病院小児科
pp.1307-1314
発行日 2013年8月15日
Published Date 2013/8/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201309057
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欧米で大規模なコホート研究が進行し,成人に至った小児期発症喘息の経過が明らかになりつつある。乳幼児期に発症したアレルギー性喘息が学童・生徒期も持続していると,成人に持ち越し,発作が持続する可能性が高く,肺機能の低下も大きいことが明らかになってきた。このような症例の肺機能の低下は乳幼児期に既に始まっており,その兆候を胎児期までさかのぼることができるとの報告もある。