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特集 蚊媒介性ウイルス感染症理解の最前線
8.リフトバレー熱
Rift Valley fever
福士秀悦
1
Fukushi Shuetsu
1
1国立感染症研究所ウイルス第一部 主任研究官
キーワード:
リフトバレー熱ウイルス
,
フレボウイルス
,
弱毒生ワクチン
,
実験室診断
Keyword:
リフトバレー熱ウイルス
,
フレボウイルス
,
弱毒生ワクチン
,
実験室診断
pp.104-111
発行日 2017年7月25日
Published Date 2017/7/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201708104
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リフトバレー熱はリフトバレー熱ウイルス(Rift Valley fever phlebovirus:RVFV)の感染が原因となって起こる蚊媒介性の熱性のウイルス感染症である。アフリカ東部および南部の家畜にしばしば大流行がみられ,ヒトに感染すると致命的な出血熱症状を起こすことがある。家畜を対象としたワクチン接種により家畜における感染拡大を防ぐことができれば,ヒトへの感染リスクも減少すると考えられる。しかし,副作用の少ない生ワクチンが実用化されていないことから,RVFVの流行はコントロールできていない。新たなワクチン,治療薬の開発は喫緊の課題である。わが国ではリフトバレー熱が発生したことはないが,輸入感染症として患者が発生する可能性がある。