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第1土曜特集 ワクチン設計のサイエンス
総論
弱毒生ワクチンと不活化ワクチン
Attenuated and inactivated virus vaccines
渡辺 登喜子
1
Tokiko WATANABE
1
1大阪大学微生物病研究所感染機構研究部門分子ウイルス分野
キーワード:
弱毒生ワクチン
,
不活化ワクチン
,
ワクチン開発
Keyword:
弱毒生ワクチン
,
不活化ワクチン
,
ワクチン開発
pp.943-946
発行日 2021年12月4日
Published Date 2021/12/4
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27910943
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ウイルス性感染症を予防するうえで,ワクチンは最も有効な手段のひとつである.1976年,エドワード・ジェンナーが世界初のワクチンである種痘を発明して以来,さまざまなウイルス性感染症に対して,弱毒生ワクチンや不活化ワクチンの開発が進められてきた.生ワクチンは細胞継代などによって弱毒化したウイルスを用いており,不活化ワクチンは化学処理などによって不活化したウイルス(あるいはウイルス抗原部分)を使用したワクチンである.それぞれの感染症において,ウイルスの特性や病態などを鑑みたうえで,適切と思われるワクチンプラットフォームが選択され,ワクチンが開発されている.本稿では,弱毒生ワクチンと不活化ワクチンについて,いくつかの例をあげて概説するとともに,近年,国際的な問題となっている新興感染症に対するワクチン開発などの取り組みについても述べる.
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