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特集 蚊媒介性ウイルス感染症理解の最前線
9.カリフォルニア脳炎オルソブニヤウイルス感染症
California encephalitis orthobunyavirus diseases
谷口怜
1
Taniguchi Satoshi
1
1国立感染症研究所ウイルス第一部第二室
キーワード:
カリフォルニア脳炎
,
ラクロス脳炎
,
ジェームスタウンキャニオンウイルス病
,
ブニヤウイルス
Keyword:
カリフォルニア脳炎
,
ラクロス脳炎
,
ジェームスタウンキャニオンウイルス病
,
ブニヤウイルス
pp.113-121
発行日 2017年7月25日
Published Date 2017/7/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201708113
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カリフォルニア脳炎オルソブニヤウイルスはカ媒介性のアルボウイルスである。今日までに少なくとも16のウイルスが報告されており,そのうち8つのウイルスがヒトで脳炎を起こすことが報告されている。北米,ヨーロッパを中心に発生がみられるが発症数は多くない。しかしながら,その代表的な疾病であるラクロス脳炎の小児における発生数は北米におけるアルボウイルス由来脳炎ではもっとも多く,公衆衛生上無視できない。本稿では,代表的なカリフォルニア脳炎オルソブニヤウイルスであるラクロスウイルス,ジェームスタウンキャニオンウイルス,カリフォルニア脳炎ウイルスを中心に,感染症の発生状況,症状,感染環,診断方法,対策について紹介する。