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特集 改めて考えるレンサ球菌感染症
5.B群溶血性レンサ球菌感染症 1)基礎
Group B Streptococcal infections(Basic)
諸角美由紀
1
Morozumi Miyuki
1
1慶應義塾大学医学部感染症学教室 講師
キーワード:
B群溶血性レンサ球菌
,
莢膜型別
,
MLST
,
薬剤耐性
Keyword:
B群溶血性レンサ球菌
,
莢膜型別
,
MLST
,
薬剤耐性
pp.69-77
発行日 2017年5月25日
Published Date 2017/5/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201706069
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B群溶血性レンサ球菌(GBS)はヒトの腸管や婦人膣内等に棲息し常在細菌の一面を有するが,ときに新生児や高齢者に化膿性髄膜炎や敗血症等の重篤な感染症を惹起する。新生児では生直後,1週間以降に発症する遅発型感染が増加傾向にあるとされる。一方,成人においても基礎疾患を有する高齢者の増加にともないGBS感染症が増加してきている。本菌における病原因子としてもっとも重要なのは菌体表面の莢膜(多糖体)であるが,その他にもさまざまな因子がかかわっている。本稿では,GBS感染症の病原因子,莢膜型別,薬剤耐性化状況,multilocus sequence typing(MLST)解析について述べる。