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特集
3.肺炎の重症度と薬剤耐性菌のリスク因子の評価
Assessment of pneumonia severity and risk factors for drug-resistant pathogens in patients with pneumonia
進藤有一郎
1
,
長谷川好規
2
Shindo Yuichiro
1
,
Hasegawa Yoshinori
2
1名古屋大学大学院医学系研究科呼吸器内科学 助教
2名古屋大学大学院医学系研究科呼吸器内科学 教授
キーワード:
重症肺炎
,
薬剤耐性菌
,
リスク因子
,
Community-onset pneumonia
,
院内肺炎
Keyword:
重症肺炎
,
薬剤耐性菌
,
リスク因子
,
Community-onset pneumonia
,
院内肺炎
pp.39-47
発行日 2016年11月25日
Published Date 2016/11/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201612039
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肺炎診療において,適切な治療場所の決定,適切な初期抗菌薬の選択は大切である。治療場所の決定には肺炎の重症度評価,適切な抗菌薬選択のためには薬剤耐性菌リスクの評価が重要である。しかし,肺炎重症度と薬剤耐性菌リスクの大きさの相関は弱い。肺炎重症度は宿主因子がおもに影響する一方,薬剤耐性菌リスクは,宿主因子,環境因子,抗菌薬の選択圧の3つの要素が累積してリスクの程度が決まる。したがって,肺炎重症化因子と耐性菌リスク因子は一致しないため,医療者は肺炎重症度評価と薬剤耐性菌リスク評価を別々に考えて診療する必要がある。本稿では市中発症および院内発症の肺炎における重症度と薬剤耐性菌リスクについて解説する。