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特集 肺炎ガイドラインの現状と課題
2.院内肺炎 2)院内肺炎の重症度分類と原因微生物検査の意義
Grading the severity of hospital-acquired pneumonia and pathogen causing the diseases
松本哲哉
1
Matsumoto Tetsuya
1
1東京医科大学微生物学講座 主任教授/東京医科大学病院感染制御部 部長
キーワード:
院内肺炎
,
重症度分類
,
ガイドライン
,
MRSA
,
緑膿菌
Keyword:
院内肺炎
,
重症度分類
,
ガイドライン
,
MRSA
,
緑膿菌
pp.55-62
発行日 2013年4月25日
Published Date 2013/4/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201305055
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肺炎がわが国の死亡原因の第3位になり,特に高齢者における死亡リスクの高さは顕著となっている。日本呼吸器学会では,従来の「院内肺炎(hospital-acquired pneumonia:HAP)」に対して,新しく「医療・介護関連肺炎(nursing and healthcare associated pneumonia:NHCAP)」というさらに広い概念を提唱し,診療のガイドラインを作成している。この背景には,長期療養型病床群もしくは介護施設に入所している人,あるいは自宅で寝たきりで介護を受けているような人も肺炎のリスクを有する対象として考慮すべきであるという主張が込められている。ただし,本稿では医療機関の入院患者にみられる肺炎に重点をおき,院内肺炎の重症度分類と原因微生物検査の意義について解説を行う。