連載 私達の研究(156)
細菌性肺炎と肺上皮細胞免疫
山本和子
,
迎寛
2
Yamamoto Kazuko
,
Mukae Hiroshi
2
2長崎大学第二内科 教授
キーワード:
: 細菌性肺炎,自然免疫,肺上皮細胞,サイトカイン
Keyword:
: 細菌性肺炎,自然免疫,肺上皮細胞,サイトカイン
pp.106-113
発行日 2016年2月25日
Published Date 2016/2/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201603106
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近年の遺伝子改変マウス技術の進歩にともない,肺上皮細胞のもつ免疫機構が明らかにされつつある。肺上皮細胞自身のもつパターン認識受容体を介した,サイトカイン,ケモカイン,抗菌ペプチドの産生が解明されるにつれて,肺上皮細胞が特異的にもつ免疫機能を標的とした細菌性肺炎に対する治療への応用が実現化される日も近づいてきた。今後,細菌性肺炎の肺上皮細胞免疫メカニズムのさらなる解明と免疫療法の発展が,多くの患者に恩恵をもたらすことを期待したい。