連載 画像から読み解く感染症(9)
Ⅲ 肺 4.肺アスペルギルス症
松山直弘
1
,
芦澤和人
2
Matsuyama Naohiro
1
,
Ashizawa Kazuto
2
1日本赤十字社長崎原爆病院放射線科
2長崎大学大学院医歯薬学総合研究科臨床腫瘍学 教授
pp.4-12
発行日 2016年2月25日
Published Date 2016/2/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201603004
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単純性肺アスペルギローマでは,胸部単純写真およびCTにおいて,陳旧性の結核や気管支拡張,ブラなど既存の空洞・気腔内に,菌球による円形または楕円形の結節・腫瘤影が認められる。空洞・気腔内の菌球との隙間の空気が残存する腔は三日月状の透亮像として認められ,meniscus sign (またはair crescent sign) と呼ばれる。この所見は本症に特徴的である。