病気のはなし
肺アスペルギルス症
二木 芳人
1
Yoshihito NIKI
1
1川崎医科大学呼吸器内科
pp.1082-1087
発行日 1996年12月1日
Published Date 1996/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543902933
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新しい知見
肺アスペルギルス症の中でも,最も重篤で予後不良と考えられる肺炎型は,従来高度の免疫不全状態め患者に発症し,診断も困難なためにほとんどが生前診断が得られず,剖検で初めて診断される終末期感染の代表格と考えられてきた.しかし,近年血清診断法を中心に診断技術も進歩しており,また,注意深い臨床医の観察や積極的な診断努力により,その早期診断と治療も可能になりつつある.今や本症は救命できる感染症であると認識すべきである.
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