Japanese
English
特集 インフルエンザの施設内感染予防策
4.抗インフルエンザ薬の使い方-予防投与と治療の考え方-
Influenza antiviral drugs -From the aspect of treatment and prophylaxis-
藤倉雄二
1
,
川名明彦
2
Fujikura Yuji
1
,
Kawana Akihiko
2
1防衛医科大学校内科学講座(感染症・呼吸器)助教
2防衛医科大学校内科学講座(感染症・呼吸器)教授
キーワード:
抗インフルエンザ薬
,
ノイラミニダーゼ阻害薬
,
薬剤耐性
,
感染対策
,
予防投与
Keyword:
抗インフルエンザ薬
,
ノイラミニダーゼ阻害薬
,
薬剤耐性
,
感染対策
,
予防投与
pp.43-52
発行日 2015年11月25日
Published Date 2015/11/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201512043
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
わが国では現在,日常的に4種類の抗インフルエンザ薬が用いられている。これらはインフルエンザの治療のみならず発症予防にも用いられ,すでに多くのエビデンスが蓄積されている。治療目的に投与する際には重症度を評価し,適切な抗インフルエンザ薬を選択するとともに,発症早期(48時間以内)の投与が重要である。また,現時点では耐性ウイルスは散発的な発生に留まるものの,今後の動向に注意が必要である。一方,発症予防目的,特に感染対策の観点から抗インフルエンザ薬を予防投与する際は,曝露後早期から十分な範囲に投与を行うことが重要であることから,インフルエンザ流行シーズンには施設内発生について慎重なモニタリングを要する。