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特集 臨床で注意すべき感染症治療薬の相互作用とメカニズム
II 系統別に見た感染症治療薬の相互作用 4.アミノ配糖体系抗菌薬における相互作用
Infection of aminoglycosides
西圭史
1
Nishi Yoshifumi
1
1杏林大学医学部付属病院薬剤部
キーワード:
アミノ配糖体系抗菌薬
,
腎障害
,
聴覚障害
Keyword:
アミノ配糖体系抗菌薬
,
腎障害
,
聴覚障害
pp.81-86
発行日 2015年9月25日
Published Date 2015/9/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201510081
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1944年にWaksmanが鶏の咽腔から発見したストレプトマイシンが最初のアミノ配糖体系抗菌薬であり,以降1960年代から,アミカシン,イセパマイシン,ゲンタマイシン,トブラマイシンが臨床で使用されている。これらを単独で使用しても起こる可能性のある腎障害や聴覚障害は,ある種の薬剤との相互作用により増強されることが知られている。腎障害は本系薬が長時間にわたり腎内に高濃度に残存することで起こるが,可逆性である。しかし,聴覚障害は平衡機能障害を併発することもあり,不可逆性である場合があるとされている。相互作用の機序などについて,以下に述べる。