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特集 臨床で注意すべき感染症治療薬の相互作用とメカニズム
II 系統別に見た感染症治療薬の相互作用 5.抗MRSA薬における相互作用
Interactions with anti-MRSA drugs
松元一明
1
Matsumoto Kazuaki
1
1慶應義塾大学薬学部実務薬学講座 准教授
キーワード:
バンコマイシン
,
テイコプラニン
,
アルベカシン
,
リネゾリド
,
ダプトマイシン
Keyword:
バンコマイシン
,
テイコプラニン
,
アルベカシン
,
リネゾリド
,
ダプトマイシン
pp.87-92
発行日 2015年9月25日
Published Date 2015/9/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201510087
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抗MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)薬には肝代謝型の薬物がないため,薬物間相互作用はほとんどない。しかし,バンコマイシンのヒスタミン遊離作用,アルベカシンの神経筋遮断作用,リネゾリドのモノアミン酸化酵素阻害作用,バンコマイシン,アルベカシンの腎毒性,ダプトマイシンのクレアチンホスホキナーゼ上昇は,同じ作用または副作用を有する薬物を併用することで増強されることがある。一方,リネゾリドは薬物間相互作用の報告が徐々に蓄積されつつあるが,いまだ機序は不明であり,今後の検討が待たれる。