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特集 臨床で注意すべき感染症治療薬の相互作用とメカニズム
I 感染症治療薬(抗菌薬・抗真菌薬)をめぐる相互作用 1.薬物動態から見た感染症治療薬の相互作用 -代謝過程における相互作用-
Pharmacokinetic drug interactions of anti-infectives in the drug metabolism process
大谷壽一
1
Ohtani Hisakazu
1
1慶應義塾大学薬学部臨床薬学講座 教授
キーワード:
代謝酵素
,
代謝阻害
,
代謝誘導
,
シトクロムP450
Keyword:
代謝酵素
,
代謝阻害
,
代謝誘導
,
シトクロムP450
pp.24-31
発行日 2015年9月25日
Published Date 2015/9/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201510024
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薬物相互作用の中でも,薬物代謝過程における代謝酵素の阻害や誘導を介した相互作用は臨床上,重要なものが多い。そして,多くの感染症治療薬が代謝酵素の阻害薬として知られている。感染症治療にたずさわる臨床家は,日常臨床で処方する薬物の中で,特定の薬物代謝酵素の基質または阻害薬,誘導薬になっている薬物を知っておき,同じ酵素の基質と阻害薬または誘導薬との併用は可能な限り回避するよう注意を払う必要がある。また,代謝過程における相互作用は,阻害薬の投与を終了してもその影響が長期間にわたって持続する例もあるため,同時投与でなくても相互作用が生じることがあり,注意が必要である。