Japanese
English
特集 臨床で注意すべき感染症治療薬の相互作用とメカニズム
II 系統別に見た感染症治療薬の相互作用 1.β-ラクタム系抗菌薬における相互作用
Drug interactions of β-lactam antimicrobial agents
藤村茂
1
Fujimura Shigeru
1
1東北薬科大学薬学部臨床感染症学教室 教授
キーワード:
相互作用
,
抗菌化学療法
,
β-ラクタム系薬
,
PK-PD理論
Keyword:
相互作用
,
抗菌化学療法
,
β-ラクタム系薬
,
PK-PD理論
pp.55-61
発行日 2015年9月25日
Published Date 2015/9/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201510055
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
今日の抗菌化学療法におけるβ-ラクタム系薬の占める割合は非常に高く,empiric therapyとして汎用されるカルバぺネム系薬やピペラシリン/タゾバクタムのほか,de-escalationとして選択されるペニシリン系薬など多岐にわたる。β-ラクタム系薬は,その作用点が細菌の細胞壁であることから質的選択毒性を示す薬剤に分類され,ヒトに対する有害作用は比較的少ない。加えて,該当する成分数も50種類あり,2番目に多いキノロン系薬の13種類など,他系統の抗菌薬に比べ非常に多いことから,臨床で多く用いられている。β-ラクタム系薬は薬剤個々における相互作用を示すことは少ないが,ペニシリン系やカルバぺネム系など,系統ごとの相互作用は理解しておかなければならない。