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特集 臨床で注意すべき感染症治療薬の相互作用とメカニズム
I 感染症治療薬(抗菌薬・抗真菌薬)をめぐる相互作用 4.感染症治療薬と飲食物の相互作用
Anti-infective agent and food interaction
森塚暁裕
1
,
北原隆志
2
Moritsuka Akihiro
1
,
Kitahara Takashi
2
1長崎大学病院薬剤部
2長崎大学病院薬剤部 准教授・副薬剤部長
キーワード:
食・薬物相互作用
,
薬物吸収
,
脂肪食
,
MAO阻害
Keyword:
食・薬物相互作用
,
薬物吸収
,
脂肪食
,
MAO阻害
pp.48-54
発行日 2015年9月25日
Published Date 2015/9/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201510048
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医療現場においては薬物と飲食物の相互作用にも留意する必要がある。経口投与された薬物は消化管内に高濃度で存在するため,特に吸収過程において飲食物による影響を受けやすい。多くの場合,経口服用する薬物は食事を基準に服用時間を指示されており,一部の薬物においては,服用と食事のタイミングによって薬物の吸収が変化し,血中濃度が大きく変動することがわかっている。また,薬物が飲食物の成分の代謝に影響を及ぼすことで副作用をもたらした例も報告されている。飲食物との相互作用を回避するためには,患者の食生活の把握やそれにあわせた服用方法の指導と,患者自身の理解度が重要である。