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特集 薬剤トランスポーター研究の最新動向と化学療法剤の動態
10.緑膿菌の排出トランスポーターに関連した抗菌薬耐性
Efflux-mediated antimicrobial resistance in Pseudomonas aeruginosa
森田雄二
1
,
富田純子
2
,
河村好章
3
Morita Yuji
1
,
Tomida Junko
2
,
Kawamura Yoshiaki
3
1愛知学院大学薬学部医療薬学科微生物学講座 准教授
2愛知学院大学薬学部医療薬学科微生物学講座 講師
3愛知学院大学薬学部医療薬学科微生物学講座 教授
キーワード:
緑膿菌
,
抗菌薬耐性
,
RND型多剤排出ポンプ
,
多剤耐性グラム陰性桿菌
Keyword:
緑膿菌
,
抗菌薬耐性
,
RND型多剤排出ポンプ
,
多剤耐性グラム陰性桿菌
pp.117-123
発行日 2015年2月25日
Published Date 2015/2/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201503117
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緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)やアシネトバクター属菌種(Acinetobacter spp.)属菌など,本態的に抗菌薬の効きにくいグラム陰性菌で排出トランスポーターによる抗菌薬耐性が問題となる。特にresistance-nodulation-cell division(RND)型多剤排出ポンプと呼ばれる3成分型の排出システムがグラム陰性菌の薬剤耐性の原因として重要である。緑膿菌の場合,抗菌薬耐性に関与するRND型多剤排出ポンプとしてMexAB-OprMやMexXY-OprAなど4つの排出系が知られている。RND型多剤排出ポンプを阻害することで,多剤耐性緑膿菌など多剤耐性グラム陰性桿菌の抗菌薬耐性を克服できる可能性がある。