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特集 クロストリジウム・ディフィシル感染症
4.クロストリジウム・ディフィシル感染症に対する抗菌薬療法の実際
Treatment of Clostridium difficile infection
大曲貴夫
1
Ohmagari Norio
1
1国立国際医療研究センター国際感染症センター センター長
キーワード:
メトロニダゾール
,
バンコマイシン
,
fidaxomaicin
Keyword:
メトロニダゾール
,
バンコマイシン
,
fidaxomaicin
pp.48-51
発行日 2014年12月25日
Published Date 2014/12/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201501048
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クロストリジウム・ディフィシル感染症(Clostridium difficile infection:CDI)に対する抗菌薬治療の第一選択薬は経口メトロニダゾールである。しかし,中等症・重症例やメトロニダゾールでの再発例では経口バンコマイシンが用いられる。近年,fidaxomaicinが米国などで用いられるようになっており,バンコマイシンと比較し,再発率の観点で優れている。抗菌薬治療以外の治療として止瀉薬は原則禁忌である。重症のCDIで,保存的治療では改善が認められない,あるいは悪化する場合には,感染した結腸の切除が行われる。再発した場合の治療では通常,初回治療と同じ治療を最初に用いる。2回以上の再発をきたした例に対しては,再発予防としてバンコマイシンの漸減投与法が勧められる