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特集 クロストリジウム・ディフィシル感染症
序 -クロストリジウム・ディフィシル感染症をトランスレーショナル・リサーチ的視点から考える-
Translational approach to Clostridium difficile infection-Unsolved questions and future's perspectives-
舘田一博
1
Tateda Kazuhiro
1
1東邦大学医学部微生物・感染症学講座 教授/東邦大学医療センター大森病院感染管理部 部長
キーワード:
Clostridium difficile
,
残された疑問
,
トランスレーショナル・リサーチ
,
将来展望
Keyword:
Clostridium difficile
,
残された疑問
,
トランスレーショナル・リサーチ
,
将来展望
pp.22-25
発行日 2014年12月25日
Published Date 2014/12/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201501022
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クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile:CD)はグラム陽性の芽胞形成性嫌気性菌で,抗菌薬関連腸炎の原因としてその増加が注目されている。クロストリジウム・ディフィシル感染症(C. difficile infection:CDI)の発症には,トキシンA,トキシンBと呼ばれる毒素が重要であるが,2002年以降,第三の毒素(バイナリ―トキシン)を産生する強毒株(BI/NAP1/027株)が出現し,大きな問題となっている。わが国においては強毒株による集団感染事例はまだ報告されていないが,その存在と特徴については熟知しておく必要がある。本稿に列記したように,CDおよびCDIに関しては不明な点が多数残されていることが重要である。本特集が読者の先生方のCDIの理解の一助となることを祈念し,また,わが国におけるCDI研究のさらなる展開につながることを期待したい。