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連載 私達の研究(141)
HIV感染血友病等患者の抱える諸問題と患者参加型研究の取り組み
Analyses and resolution of challenged to which HIV-infected hemophiliacs are facing, by a group study with participation of patients
木村哲
1
Kimura Satoshi
1
1東京医療保健大学 学長/公益財団法人エイズ予防財団 理事長
キーワード:
血友病,非加熱血液凝固因子製剤,HIV/HCV重複感染,患者参加型研究
Keyword:
血友病,非加熱血液凝固因子製剤,HIV/HCV重複感染,患者参加型研究
pp.130-138
発行日 2014年11月25日
Published Date 2014/11/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201412130
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1978~1985年にかけて使用された非加熱血液凝固因子製剤によりHIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染した血友病等患者では,抗HIV薬の併用療法(ART)が可能となり,HIV感染症による予後は改善されたが,長期ARTによる副作用の問題と薬剤耐性ウイルス出現のリスクは残っており,その95%前後に及ぶ,HCV(C型肝炎ウイルス)重複感染による肝硬変,肝細胞がんの発症が深刻化している。血友病性関節症にともなう障害も加齢により悪化している。これらの障害を軽減するために組織された「血液凝固因子製剤によるHIV感染被害者の長期療養体制の整備に関する患者参加型研究」班(研究代表者・筆者)で行っている取り組みを中心に,私が関係してきた他の調査・研究の成果を,私なりに再解析した結果を交えて,感染者のおかれている状況を紹介した。