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特集 生物学的製剤治療の最前線
II 生物学的製剤による副作用とその対応 1.生物学的製剤と感染マネジメント
Biologics and management of infection
平野史生
1
,
針谷正祥
2
Hirano Fumio
1
,
Harigai Masayoshi
2
1東京医科歯科大学 膠原病・リウマチ内科/薬害監視学講座
2東京医科歯科大学 膠原病・リウマチ内科/薬害監視学講座 教授
キーワード:
生物学的製剤
,
感染症
,
リスク
Keyword:
生物学的製剤
,
感染症
,
リスク
pp.87-95
発行日 2014年10月25日
Published Date 2014/10/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201411087
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感染症は生物学的製剤使用にともなう有害事象としてもっとも頻度が高く,重大なものである。部位別では呼吸器感染症がもっとも頻度が高く,通常の細菌性肺炎に加えて,結核,非結核性抗酸菌症,ニューモシスチス肺炎といった日和見感染症のリスクも高いことが知られている。わが国における製造販売後調査を含めた観察研究から感染症のリスク因子が明らかにされており,一連のスクリーニングに加えて,リスク因子を考慮した予防策とモニタリングを行うことが重要である。生物学的製剤使用中に呼吸器感染症が疑われる場合には,上記の日和見感染症を考慮した,診察,検査および治療が必要である。