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特集 生物学的製剤治療の最前線
II 生物学的製剤による副作用とその対応 2.生物学的製剤の効果および副作用の予測
Predictive factors of response to treatment and adverse drug reactions in biological therapies for rheumatoid arthritis
五野貴久
1
,
山中寿
2
Gono Takahisa
1
,
Yamanaka Hisashi
2
1東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センター 講師
2東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センター教授・所長
キーワード:
生物学的製剤
,
関節リウマチ
,
治療効果
,
副作用
,
予測因子
Keyword:
生物学的製剤
,
関節リウマチ
,
治療効果
,
副作用
,
予測因子
pp.96-102
発行日 2014年10月25日
Published Date 2014/10/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201411096
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関節リウマチ(RA)において生物学的製剤は多くの患者に大きな恩恵をもたらし,特にメトトレキサート(MTX)を併用し,関節破壊や身体機能障害が比較的進行していない症例では寛解率が高くなる。しかし,全症例に満足できる治療効果をもたらすには至っていない。また,生物学的製剤の重篤な副作用は5%前後に認められ,特に感染症・呼吸器障害がその割合を多く占める。高齢,罹病期間が長い,関節変形をきたしている,既存肺病変の併発がある,ステロイド投与を受けている症例では重篤感染症のリスクが高まると言われている。今後,RA症例ごとに,臨床像,血清マーカー,DNAなどの遺伝情報といった患者プロファイルから,各薬剤による治療効果や副作用リスクを具体的に予測できるような個別化医療を確立していくことが求められている。