いま知っておきたい! 内科最新トピックス (第4章)膠原病・リウマチ・アレルギー
生物学的製剤使用中の副作用にどう対応するか
山崎 隼人
1
,
針谷 正祥
1東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科膠原病・リウマチ内科学
キーワード:
肝炎-B型
,
関節リウマチ
,
結核
,
生物学的製剤
,
脱髄疾患
,
肺炎-ニューモシスチス
,
蜂巣炎
,
帯状疱疹
,
リスク
,
肺炎-細菌性
,
肺炎-間質性
Keyword:
Arthritis, Rheumatoid
,
Biological Products
,
Demyelinating Diseases
,
Cellulitis
,
Hepatitis B
,
Herpes Zoster
,
Risk
,
Pneumonia, Pneumocystis
,
Tuberculosis
,
Lung Diseases, Interstitial
,
Pneumonia, Bacterial
pp.1066-1070
発行日 2015年12月1日
Published Date 2015/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016044835
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生物学的製剤には,感染症をはじめとした注意すべき副作用があり,ときとして重篤な有害事象を引き起こすことがある.生物学的製剤使用中の患者では,細菌性肺炎やニューモシスチス肺炎などの呼吸器感染症の発現が多く,適切な鑑別診断,治療が必要である.また,結核やB型肝炎ウイルス(HBV)の再活性化が起こることもあり,生物学的製剤開始前の適切なスクリーニングと生物学的製剤使用中のモニタリングが重要である.生物学的製剤には,発現頻度はまれだが重篤な副作用として,間質性肺疾患,脱髄疾患,自己免疫疾患の誘発などの副作用がある.生物学的製剤を使用する患者は増加しており,一般内科医にとっても生物学的製剤の副作用を理解することは重要である.
©Nankodo Co., Ltd., 2015