Japanese
English
特集 生物学的製剤治療の最前線
I 生物学的製剤の治療の進歩 6.ベーチェット病に対する生物学的製剤
Biologics in Behçet's disease
廣畑俊成
1
Hirohata Shunsei
1
1北里大学医学部膠原病・感染内科学 主任教授
キーワード:
インフリキシマブ
,
アダリムマブ
,
神経ベーチェット
,
腸管ベーチェット
Keyword:
インフリキシマブ
,
アダリムマブ
,
神経ベーチェット
,
腸管ベーチェット
pp.71-78
発行日 2014年10月25日
Published Date 2014/10/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201411071
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
ベーチェット病は,再発性口腔内アフタ性潰瘍,皮膚症状,外陰部潰瘍,眼病変を4大主症状とする原因不明の症候群である。本症の難治性病態としては,失明の危険性のある眼病変と,生命予後にも深刻な影響を及ぼしうる,腸管ベーチェット,血管ベーチェット,神経ベーチェットがあげられる。本症の新しい治療として難治性眼病変に対する抗TNF(腫瘍壊死因子)-α抗体(インフリキシマブ)が導入され,効果を上げている。また,難治性の慢性進行型神経ベーチェットでは髄液のIL(インターロイキン)-6が持続的に上昇するが,これはメトトレキサートとインフリキシマブで制御できることが明らかになった。さらに近年,完全ヒト化抗TNF-α抗体であるアダリムマブが腸管ベーチェットに対して保険適用になった。