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特集 ヘリコバクター・ピロリ感染症の診断と治療 up-to-date
5.ヘリコバクター・ピロリの正確な除菌判定に関する注意点
Considerations for accurate evaluation of Helicobacter pylori eradication treatments
下山克
1
Shimoyama Tadashi
1
1弘前大学大学院医学研究科消化器血液内科学 准教授
キーワード:
Helicobacter pylori
,
除菌判定
,
ガイドライン
Keyword:
Helicobacter pylori
,
除菌判定
,
ガイドライン
pp.59-65
発行日 2014年9月25日
Published Date 2014/9/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201410059
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胃炎患者におけるHelicobacter pylori(H. pylori)の感染診断と除菌が保険適用となってから1年余になるが,その間に感染診断・除菌治療が急増した。H. pylori感染診療において除菌治療の成否は重要であり,除菌治療を行った場合は適切な除菌判定を行わなければならない。日本ヘリコバクター学会のガイドラインにおいて,除菌判定に用いるべき検査としては尿素呼気試験(UBT)と便中抗原測定法が推奨されているが,感度・特異度が100%の検査は存在しない。除菌判定に用いられる検査にはさまざまな方法があり,それぞれの方法の利点,注意点を理解した上で適切な方法を選択すべきである。また,除菌が成功した場合でも経過観察が必要であると説明することを忘れてはならない。