Japanese
English
特集 超高齢化社会における高齢者感染症の特徴と課題
3.高齢者の腸管感染症
Gastrointestinal infections in the elderly
増田義重
1
Masuda Yoshishige
1
1東京都健康長寿医療センター 総合内科・感染症内科部長
キーワード:
外因性感染症
,
ノロウイルス感染症
,
リステリア症
,
Clostridium difficile感染症
,
Clostridium perfringens感染症
Keyword:
外因性感染症
,
ノロウイルス感染症
,
リステリア症
,
Clostridium difficile感染症
,
Clostridium perfringens感染症
pp.37-42
発行日 2014年8月25日
Published Date 2014/8/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201409037
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外因性感染症の代表と言える腸管感染症は高齢者には比較的少ない。高齢者で重症化し問題となる腸管感染症としては,ノロウイルス感染症と抗菌薬関連腸炎としてのClostridium difficile(CD)感染症がある。いずれの疾患も施設内感染対策が重要となる。従来は乳幼児の重症下痢症として知られていたロタウイルス感染症も,高齢者施設での流行が報告されている。食中毒の原因菌として知られているClostridium perfringens(CP)も抗菌薬関連腸炎への関与や散発性下痢症の起炎菌としての検討がなされている。食中毒として知られているリステリア症も高齢者では特に重篤な病態をきたす。高齢者の疾患としての検討が必要と言える。