経験
ノロウイルス感染症脱水患児における重症度評価とその指標
松永 健司
1
,
竹村 亮
2
1南港病院小児科
2ふくろうファミリークリニック
キーワード:
ノロウイルス感染症
,
脱水
,
ケトーシス
,
代謝性アシドーシス
,
重症度指標
Keyword:
ノロウイルス感染症
,
脱水
,
ケトーシス
,
代謝性アシドーシス
,
重症度指標
pp.1819-1823
発行日 2019年12月1日
Published Date 2019/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001137
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ノロウイルス(NoV)感染症脱水患児の輸液開始時に臨床的重症度を反映する因子として何が有用であるか,後方視的に検討した.臨床症状の評価は嘔吐,下痢,発熱の程度をスコア化し,3つのスコアの総計(スコア総計)を重症度の指標とした.脱水患児252例(年齢中央値2歳10か月)においてスコア総計は,BUN値や血清電解質濃度とは相関を示さず,尿酸値(r=0.286,p<0.001)や総ケトン体(r=0.259,p<0.01)と弱い相関を,血糖値(r=−0.226,p<0.01)と逆相関を示した.本症脱水患児では臨床的重症度と相関して尿酸値や総ケトン体値が上昇し,血糖値が低下する.
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