Japanese
English
特集 神経系感染症
10.Guillain-Barré症候群,Fisher症候群と先行感染症
Antecedent infections in Guillain-Barré and Fisher syndromes
深見祐樹
1
,
結城伸泰
2
Fukami Yuki
1
,
Yuki Nobuhiro
2
1シンガポール国立大学医学部内科学
2シンガポール国立大学医学部内科学/生理学 教授
キーワード:
Campylobacter jejuni
,
Fisher症候群
,
Guillain-Barré症候群
,
先行感染
Keyword:
Campylobacter jejuni
,
Fisher症候群
,
Guillain-Barré症候群
,
先行感染
pp.103-108
発行日 2014年7月25日
Published Date 2014/7/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201408103
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Guillain-Barré症候群(GBS)およびFisher症候群(FS)は感染症が引き金となり発症する自己免疫疾患である。GBS,FSとCampylobacter jejuni感染との疫学的関係が証明されており,GBSでは,IgG(免疫グロブリンG)抗GM1,抗GD1a抗体が,FSではIgG抗GQ1b抗体が高頻度に検出される。C. jejuni菌体表面に発現しているリポオリゴ糖とヒト末梢神経ガングリオシドとのあいだに分子相同性が存在し,その共通抗原は糖鎖であることが証明されている。糖鎖相同性により自己免疫疾患が発症し得るという概念が,他の感染症により誘発されるGBS,FSの発症機序解明にも役立つことが期待される。