連載 エイズに見られる感染症と悪性腫瘍(10)
活動性結核
田中勝
1
,
森岡悠
2
,
柳澤如樹
1
Tanaka Masaru
1
,
Morioka Hiroshi
2
,
Yanagisawa Naoki
1
1がん・感染症センター都立駒込病院感染症科
2がん・感染症センター都立駒込病院感染症科/名古屋大学医学部附属病院中央感染制御部
pp.4-9
発行日 2014年7月25日
Published Date 2014/7/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201408004
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HIV感染症は結核の発症リスクを高める一方,結核もHIV感染症の進行に悪影響を及ぼす。HIV感染者における結核合併例では,肺外結核の頻度も高く,非典型的な画像所見を呈することもまれではないため,診断に難渋することがある。HIV感染者における活動性結核の治療は,非HIV感染者に対する治療の一般原則に従うことが推奨される。しかし,結核合併例に抗HIV療法を行う場合は,開始時期,薬物相互作用,副作用,免疫再構築症候群による症状の増悪に十分注意する必要がある。